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金曜日, 10月 31, 2008

▲K病院からの早朝風景▼同、昼間の見晴らし




検査入院顛末記、結果は「執行猶予です」

●入院一日目
 10月17日8時40分、相互TAXIでK病院9時半着。持参薬センターで持参の薬を提出して手続き後、入院係受付へ。13階へ案内されて10時半、体重測定(49㌔)を済ませて1305室(4人部屋)窓側のベッドに落ち着く。車椅子なので重症部屋?担当ナースHさんのオリエンテーリングでID腕輪を嵌めてもらう。14時半、前回入院時の顔見知りキュートで活動的なY女医師が担当医としてヒアリングに来る。先日の胸部X線や血液検査の結果異常ナシに一安心。
凸ポンな症状
 15時半、病棟主治医・T医師、Y女医が若い研修医数人を伴って回診。機能測定や検査項目などを説明。私の症状の特徴-「デコンポジション」(小脳萎縮で脊髄との神経回路が異常になり、ぎこちなくなった手足の動き)、「スローな動作」を指鼻指し運動(人差し指で鼻の天辺と違う一点を交互に指す動作)・指開閉運動で確認しながら、脚のツッパリなどをハンマーでたたきながら研修医たちに解説。夕刻、再びY女医が握力を測定、右21k左14k。車椅子押し歩きや立位保持など観察、家族病歴などヒアリング。「来週から咳止め薬を止めて検査」と指示受ける。
同室者は全員重症
 同室は合わせて4人。向かい側はラッキョウ顔の70~80代のパーキンソン老人。手前は脳梗塞リハビリ中に転倒して脊髄機能不全で全身麻痺の60代。ドア近くに若年パーキンソンの30代の青年。三半神経もやられているらしい。全員身動き不能、食事から洗面、着替えなど一切がナースの介助を受ける。加えて排泄もナースが処理。排泄行為を他人に委ねる苦痛は想像を絶する。深夜、尿がプラスティック容器を伝う音。やんごとなき人も終期にはこうであったな。

●二日目 採血・MRIなど
 カーテンを開けて眠ったので大阪の東南ビル群、関西テレビから遠く生駒山までよく見える。昨夜は阪神高速道路、大阪城や高層ビルのライトアップが美しかった。早朝から扇町公園でエクササイズするグループがよく見える。6時起床、いつものように右足に装具、両足に重錘をして待機。
 6時半、ナースが採血に来る。朝食後、9時20分入れ歯・重錘・装具をはずしMRI室へ。例によって密室恐怖症には向かない魚雷のようなベッドに寝ること30分。DADADA!BUBUBU!BABABA!GACHAGACHA!POKANPOKAN騒音鳴り響く。
 終わって部屋へ戻りナースチェック血圧118・体温36.7℃。3時検便。4時シャワー。4時半、廊下でウォーキング。顔見知りのナースたちに挨拶。SA、HO、YAさんたち、前回入院時に絵を描いて贈ったことをよく覚えている。
 午後、妻が海風社SAさんの送ってくれた新刊書籍・南風叢書「根の国から」と海風社の記事が掲載されている朝日新聞刊「千年の源氏物語」を届けてくれた。

●三日目
 5時半覚醒、カーテンを開け放った窓からオレンジ色が「はなだ色」に溶け込む様を見て6時半起床。眼下の公園は「北区区民祭り」で朝から賑やか。10時ナースチェック、36.4℃血圧118。新刊本を送って頂いたSAさんに礼状書く。昼食後、廊下を5回40分歩行訓練。

●四日目 脳血流検査・耳鼻科診察
 6時15分覚醒、30分起床。うす曇。8時50分、脳血流検査室に連れられる。造影剤を静脈注射15分後、MRI同様の器具にすっぽり収容されて瞑目したまま撮影30分。10時ナースチェック、36.6℃血圧126.大きな声でY女医回診、触診あり。咳止め服用中止の様子など気さくに話してくれる。ベッド寛ぐと「ゆらぎの心地よさ」実感。
 正午、妻と富山から姉夫婦が見舞いに。デールームで昼食の様子を確認。昨日、留守宅に元Y紙のKOさんが自宅で作った干し柿と西宮のお姉さん宅の柿を持って留守宅に訪ねてきてくれたらしい。恐縮だ!!KOさんがメモを隣家に託してくれた=『百目柿(大粒の甘)我が家のが強風で大枝が折れ(実をつけすぎ重かったらしい)、色付く前だったので干し柿にした。約半月でやわらかく一番おいしそうだったので初物をどうぞ』とある、記者時代の懐かしい文字。
 姉夫婦は宿泊予定で留守宅に戻る。
 3時半、耳鼻科OTORYINOLOGY外来でAD医師の診察。鼻から内視鏡を入れた状態でゼリーや水を飲む、嚥下検査。苦痛極まりない。すんなり流れるようだ。診察後、「くれぐれもゆっくり食べる・飲む」よう指示される。病室に戻る途中、Y女医に出遭い結果報告。

●四日目CT撮影
 6時覚醒、6時40分起床、晴れ。8時半、CT撮影室に、約5分で終わる。10時50分、ナースチェック、36.8℃血圧106.11時~40分、廊下をウォーキング。Y女医が例によって明るく耳鼻科の嚥下検査もCT結果も問題なしと伝えに来る。
 1時半、富山の姉夫婦が妻と娘と一緒に再度見舞いに来て「安心やから」と富山に帰る。シャワーを浴びて3時半、Y女医回診。

●六日目 呼吸器科診察、OK夫妻見舞い
 6時覚醒、6時10分朝焼け。10時45分~11時20分ウォーキング。11時半、思いがけずにOK夫妻見舞いに来てくれる。株価乱高下で大変な持ち場なのに休暇をとっての見舞いに大恐縮。ナースチェック、35.7℃、血圧136。夫妻と昼食のデールームに。食べ始めるを見て安心した夫妻が辞去。
 5時、呼吸器外来でAI医師診察。CTを見て問題なし。5年前に息継ぎが出来なくなって水泳を断念したこと、以来排便時に強く咳き込むなどMEMO渡す。加齢と病気で肺活量も呼吸器機能は衰えて当然と納得。触診してもらい臓器機能は「病的な問題なし」と。
 7時、Y女医が来てくれ呼吸器科外来受診の結果を説明「問題なさそうよ。歩行に関して、ツッパリを弱める筋肉弛緩剤の服用を始めてみますか?」と。催眠作用のリスクがあり断る。

●七日目
 6時覚醒、曇天だが次第にヤコブの階段が見え出す。7時起床、朝食を済ませ掃除の間に廊下をウォーキング。西病棟で前回入院時のKA担当医に出遭う。現在、脳外科医。「点滴ですか?絵描いてますか?」に検査入院と説明。10時過ぎナースチェック、36.6℃血圧140。シャワーを浴び昼食。3時半、妻来る。Y女医の回診。夜、明日退院なので病棟スタッフにと前回同様「感謝のメッセージ&絵」を作成、担当ナースに渡す。

●八日目 退院、まずは「執行猶予」
 6時起床、退院の準備で身の回り整理。8時前、朝食を済ませ窓から娘の車を窓から見迎え、9時半車を確認。
インフォームド・コンセント
 精算など退院手続きを済ませてもらって、入院主治医T医師とY女医のインフォームド・コンセントを聴く。担当看護師Nさんからの予後指導書。
 「入院のきっかけだった咳き込みも、薬を止めても落ち着いるようだ。外来S主治医の心配していた嚥下機能低下による唾液の逆流は今のところ心配ないようだ▲CTの結果、肺にはわずかに古い線状痕は残っているもののその他は綺麗で肺ガンなど問題はない。呼吸器科医師の診察も加齢性機能低下以外問題なし▲シンチグラフィー(脳内血流サーモ検査・SPECT)のガンマ線映像も脳全体の血流が活発な状態だ。MRIの結果、小脳の萎縮も心配するほど急激には進んでない、と大量の画像見せながら説明。▲耳鼻科での嚥下試験でも飲み込みもそれなり機能している。ただし飲食の際はゆっくり食べ・飲み込むように留意することと耳鼻科医師の指示がある▲この病気は年単位でゆっくり進むので、あまり頑張り過ぎないこと」などのアドバイスで2週間の予定を繰上げ、まずは「執行猶予」と診断。
 3年前、病名確定診断が出たとき担当主治医から「弧発性(遺伝性でない)で早い人は5年もたたずに亡くなる場合があると」聴かされたが、ちょっとばかり安心していいかな。いずれにしても誤嚥して肺炎に至るケースが最も多いと聞かされている。その次の死因は突発性心臓停止だ。
 正午前、Y女医に往診してくれるホームドクターM医師あて紹介状作成をお願いして退出。娘の運転、伊丹で婿殿も加わり昼食を「豚カツ屋」で済ませ帰宅。2時からSIESTA爆睡。