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木曜日, 3月 03, 2011

晴れときどき阿呆果  バブルの塔
 東京スカイツリーが高さ600メートルを超え、自立式電波塔として世界一の高さになったと。東京都墨田区で建設が進む東京スカイツリーが1日午後、600メートルを超え、未完成ながら自立式電波塔として世界一の高さになって見物客引きも切らず!
 アホと煙は高いところを目指す。ノアの洪水から遁れた人間はバベルの塔作りに狂奔。神は怒り、民を四散させ言葉を通じないようにしたと旧約聖書には書いてある。
 ブリューゲルの名作「バベルの塔」1563年( ウィーン美術史美術館)を観て、あのおしとやかな荻野アンナ(慶應義塾大学教授)が『結局、ブリューゲルが表現したかったのは「人間は死ぬ、人間は阿呆なんだという二つに尽きる。お偉い人でも阿呆な子どもにはあれこれ手を回し墓穴を掘ります」と謂う意味のことを前々週の日曜美術館で話していた。
 世界に冠たる金融情報ブルームバーグのコラムニスト、ウィリアム・ペシェック氏は「高さ競争は新たなバブルを育てている」と高さ競争はバブル前兆だと警告。
 映像を見て『この罰当たりメ!』を実感したアラブ首長国連邦ドバイは世界一超高層「ブルジュ・ハリファ」(828メートル)を建てたが、完成間近の09年金融危機。マレーシアの首都クアラルンプールに「ペトロナス・ツインタワー」(452メートル)が完成のころ97年はアジア通貨危機。シカゴ「シアーズ・タワー」(442メートル)は74年完成。オイルショックに襲われる。「エンパイアステートビル」の完成直前にはあの大恐慌だったぞ!(3月1日記)


晴れときどき阿呆果 人の痛みは?
 NZ地震で崩落ビル現場の悲報に、72時間fが限界だと言う、したり顔のコメンテーターに思わずチャンネル切る。
 妻を殺害されて被害者になった元日弁連副会長が体験する裁判にOBJECTIONがやっと認められた。「已むに已まれぬ」で被害者の裁判参加を主張して苦難の日々。ビョーキになったわが身のみが体感する痛み。
 どこか一局でも静かにレクイエムを流し、痛みにシンパシーする見識はなさそう。
 本日、昭和維新と僭称された226事件の75年目。我が未生前の1936年は日本の飢えていた。ビンボーの末裔としてはこの日にも感慨をもたざるを得ない。兵を出す農村は疲弊、支給金をアテに子の戦死を願う親・ために遺骨を争う親族の様子が史料に残る。いやいや、わずかな年金を狙われるのも同様。現実を憂い、急進運動に身を挺した青年たちが雪の東京で決起。軍は理解を示して穏便に事態を収拾させること、26日午後に川島陸相名で告示。
 『一、蹶起ノ趣旨ニ就テハ天聴ニ達セラレアリ。二、諸子ノ真意ハ国体顕現ノ至情ニ基クモノト認ム。三、国体ノ真姿顕現ノ現況(弊風ヲモ含ム)ニ就テハ恐懼ニ堪ヘズ。四、各軍事参議官モ一致シテ右ノ趣旨ニヨリ邁進スルコトヲ申合セタリ。五、之以外ハ一ツニ大御心ニ俟ツ』ところがドッコイ、寵臣を殺された大御心の激怒で事態急変。青年たちのエネルギーだけ利用されて変事の後の瓦解は「冷たいもんでっせえ!」。しかも体制は軍国主義に突っ走る。
 チュニジア・エジプト・リビアと続いているが、歴史はCHANGE後も「何もなかった」とビンボー人に切なく言い聞かす。(2月26日記)